院内報「やっほー!こすだより《 第33号
(2004.4.1発行)
◆こどもと「お茶《しよう!
ご入学、ご入園、進級おめでとうございます。
いよいよ新学期、親も子どもも胸をふくらませる時期ですね。
子どもにとって、先生がかわる・クラスがかわるというのは、大変
大きな環境の変化です。この時期、4月から5月にかけて、親御さん
にいろいろな話をしてくるかもしれません。
新しい先生のこと、新しい友達のこと、好きだった先生や友達と
離れたこと。あるいは新学期から習い事や塾を始める人もあるでしょう。
あんなことこんなこと・・話をしてくることでしょう。
或いは、帰り道で思わぬ発見をしたときに、報告しにくるかもしれません。
「お母さん、黄色いチョウチョがいたよ!《
・・大人にとってはなんでもないことでも、その子どもはいままで
モンシロチョウしかみたことがなく、チョウチョは白いものだと思って
いたのかもしれません。
子どもは前触れなく、大人の都合などおかまいなしに、いきなり
話をしはじめます。そんなとき、背中で返事をしないで、ぜひ自分の
いまやっていることを中断して話をきいてあげてください。
「今いそがしいからあとで《はできるだけ言わないでください。
こどもはタイミングをはずすともう話してくれないことが多くあります。
逆に、感情の高揚をうまくつかまえれば、堰を切ったように話すでしょう。
といっても、些細なことにいちいち家事を中断できないのも事実です。
そんなとき、それはこどもにとっても些細なことかどうか、考えて
見てください。もしそう思うなら、少しあとまわしにしてもいいかも
しれません。しかし大人にとっては些細でも、子どもにとっては重大
感心事(新発見の黄色いチョウチョ)であることもよくあります。
そのあたりもよく気持ちを汲み取ってあげてくださいね。
「あとでね《をくりかえしてしまうと、だんだんとお話をしなく
なってしまうかもしれません。
たまには、こどもと差し向かいで「午後のお茶の時間《を楽しむのも
いいかもしれませんよ(^_^)。
◆離乳食とアレルギー
離乳食を始め赤ちゃんの食べる物が少しずつ増えてきた時に、
たまに発疹やじんま疹がでることがあります。その一部は卵・牛乳・
大豆などのタンパク質の食べ物が原因になっているようです。
【食物アレルギーについて】
なぜ、卵や牛乳などのタンパク質の食べ物を食べたときに、
赤ちゃんがこんな反応を起こすのかというと、単純に言ってしまえば、
赤ちゃんにとってこうした食べ物がうまく消化吸収されなかったから
だと言えます。
離乳食期の赤ちゃんは、まだ消化吸収能力が未熟です。
例えば月齢の低い赤ちゃんが牛乳を飲んだ場合、牛乳は十分に腸で分解
されることが出来ず、大きな分子のまま体の中に吸収されてしまいます。
このことが度重なると体の免疫機構が牛乳を異質な物、排除すべき物と
反応し、自分の体そのものを攻撃してしまいます。これが皮膚の症状と
して起こると、発疹やじんま疹となるわけです。
この例のように牛乳が原因物質(アレルゲン)であれば「牛乳アレルギー《
であり、何らかの食べ物がアレルゲンとなっている場合を称して「食物
アレルギー《といいます。
アレルギーの起こり方は人それぞれで、すべての赤ちゃんに起こる
わけではありません。また、赤ちゃんの時は卵に反応したけれど、
学童期になればなんともなくなったりと、歳を追うごとにアレルギーの
反応は軽くなっていくようです。
ただ、食物アレルギーについては、原因やメカニズムも対策も100%
解明されているわけではありません。
【離乳食のすすめ方】
◎ 離乳食期のスタートは穀類や野菜から
離乳食は赤ちゃんが消化吸収しやすい穀類や野菜から始め、タンパク質
の食べ物は、様子をみながらやや遅らせて始めましょう。
◎ タンパク質の食べ物は必ず火を通しましょう
タンパク質の食べ物には必ず火を通し、毎日同じ物を続けて与えるの
ではなく、いろんな物を与えるようにしましょう。
特に卵は、しっかり火を通した黄身から少しずつ与えていきましょう。
◎ 離乳食日記を付けましょう
もしアレルギーを起こした場合に、アレルゲンを探し出す手がかりに
なります。
また、赤ちゃんの体調と相談しながら、献立を考えるのにも役立ちます。
◆母子手帳は宝物
先日、私の母子手帳を母から譲り受けました。
40年以上前の薄い、角の丸くなった手帳は、当時のままのビニール
カバーに包まれていました。
母子手帳には妊娠中から、出産、成長の記録が残されています。
余白にはおりおりの出来事がちりばめられ、自分がいかに慈しみ、
愛されてきたか。大人になった今だからこそわかる感動がそこにあり
ました。
ご自分の母子手帳、ご覧になったことがありますか?
是非、お勧めします。
「私って、小さく生まれて大きく育ったのね。《
「俺も夜泣きでてこずらせたんだ。《
「あ、お母さん、予防接種さぼってる~《
「私が水ぼうそうしたのは、3歳やったんや。《
知らなかった自分の歴史が次々とひもとかれていくのは、結構楽しい
ものです。この楽しみを子ども達にも伝えるために、母子手帳の余白を
お母さん(もちろんお父さんも)からのメッセージで埋めてください。
そして、進学、就職、結婚など親元を離れるときに、そっと手渡して
あげてください。何か伝えられるかもしれません。
◆お薬の飲ませ方 ~抗生剤編~
最近では「お薬が好き!《なんていうお子さんも多いようですが、
なかなか飲んでくれない、飲ませ方がいまひとつわからない・・
そんな悩みを抱えているお母さんもたくさんいらっしゃると思います。
一度飲ませるのに苦労すると、親も子も薬に対して必要以上に構え
過ぎてしまい、かえってうまくいかない・・なんてことも。
そんな悩みの参考に少しでもなればと、今回は当院でよく処方される
抗生剤3種類をいろいろなものに混ぜてみました。
トミロン…薄いオレンジ色の細粒。イチゴ味で、数ある抗生剤の中
でも飲みやすい存在。
セフゾン…濃いピンク色。薬っぽさの少しあるしっかりとしたイチゴ味。
ジスロマック…苦い!改良されたとはいえ、まだまだ飲みにくいお薬です。
(処方時と同じ状態にするため、トミロンとセフゾンには、それぞれ
整腸剤を混合して試しました。)
トミロンは何に混ぜても、比較的おいしく味わえました。
それに比べてジスロマックは、混ぜる素材を間違えると、苦味が増して
さらに飲みにくくなるという結果に。
3種類に共通してよかったのは、バニラアイス。バニラで薬の味がうまく
ごまかせました。
ただ、薬の量と相談して、アイスを食べすぎないよう気をつけましょう!
■ ポイント ■
① 混ぜる素材はそのままの形ではなく、スプーンなどを使って砕く。
砕くことによってできた凹凸の中に、薬の細粒が入り込み、舌に直接
薬が触れるのを軽減します。とくにアイスは、薬となじみやすいように
ジェラート状にしてあげて下さい。
② 混ぜる素材は1回で飲みきれる(食べきれる)量にする。
飲み残し(食べ残し)てしまうと、混ぜたお薬も一緒に残してしまう
ことになります。
お母さんが薬を飲ませることに苦手意識を強く抱えてしまうと、
それが子どもにも伝わってしまい、お薬の時間がつらいものに変わって
しまいます。大切なお薬・必要な時間だからこそ、少しでもつらさを
和らげてあげたいものですね。
◆こどもの歯 part5(最終回)
~永久歯のむし歯予防~
6歳ごろになると下の前歯から永久歯にはえ代わり始めます。
特に問題がなければ乳歯の下から永久歯が突き上げてグラグラして
自然に抜けます。乳歯から永久歯にはえ代わる時期は歯並びが複雑で
食べかすが取れにくく、歯を磨くのに上都合な条件がたくさんそろって
います。だからこそ上手に歯磨きが出来たら良いですね。
まず自分で汚れをチェックしてみましょう。歯を舌の先や指で触って
みてぬるぬる、べたべたしていたら汚れが付いている証拠です。
また、汚れを染め出すとはっきりわかりますね。
永久歯の磨き方は基本的には乳歯とかわりません。汚れがたまり
やすい歯のかみ合う面、歯と歯茎の境目、歯と歯の間を歯ブラシの
毛先を使って磨く方法が最適です。歯ブラシの握り方もげんこつ握り
だけではなく、鉛筆を持つときのように指先で軽く持つと力が入り
すぎず、細かく操作が出来ます。いろいろな高さの歯の頭を磨くには、
横の方から歯ブラシを突っ込むようにすると上手に出来ます。
むし歯予防のために歯磨きは毎食後に磨くのが基本ですが、
少なくとも寝る前は習慣にしたいですね。歯ブラシは毛先が開いた
ものは汚れが落ちにくいので、こまめにチェックして交換してください。
歯ブラシだけでなく歯間を綺麗にするのにフロス(糸ようじ)なども
活用すると良いかもしれません。歯磨き剤を使う場合は少しだけに
しましょう。
間食が増えればむし歯にもなりやすくなります。
時間を決めてダラダラ食べをしないように注意しましょう。
永久歯はこれから一生使う大切な歯です。乳歯にむし歯が多い子は、
永久歯でもむし歯になりやすいと言われています。だからこそ、
こどもの時からお口の管理をしていきたいですね。
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