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院内報「やっほー!こすだより」 第25号
(2003.12.1発行)


◆脱水の予防について  これから、風邪やインフルエンザのシーズンになります。 高熱が続いたり、下痢や嘔吐があったりして、「水分補給」を言われる ことも増えてくると思います。 今回は脱水症の予防についてお話しようと思います。 ○ 予防が大切  脱水というとすぐに点滴を思い浮かべる方も多いかと思います。 「朝から三度もどしてご飯を食べないので点滴して下さい」「熱が高い ので点滴してください」などといわれることもあります。そうではなく、 この時点ですべきことは、これから脱水にならないように家庭での 予防策を開始することです。 それをやったうえで、それでも脱水症を発症してしまったとき、初めて 点滴の出番です。家庭での脱水予防は手間がかかりますが、大変重要な ことです。(経口補液といいます) ○ 脱水予防をいつ開始するか、どのようにするか  高熱、嘔吐、下痢など、今後脱水になる恐れがあると判断した時が 予防の開始時期です。「水分を多くとる」のひとことに尽きるのですが、 結構うんちくがあります。  高熱だけで下痢嘔吐のない場合は、かなりアバウトでかまいません。 38℃以上なら普段の水分摂取の2〜3割増し、39℃以上なら5割増し 程度を目安に、基本的には「喉の渇き」にまかせておいて、水分を勧めて あげる程度で結構です。飲み物は大人用スポーツドリンクもよいでしょう。 お茶ばかり、ジュースばかりではなく、お茶とジュースを交互に飲ませる くらいがいいでしょう。  下痢が激しいとき(1日5回以上)は、かなり積極的に水分をいれて あげてください。根気よく少量ずつ、一日量は500-1000mlをおおよその 目標とします。年齢体格や症状によってかわってきますので、その都度 指示を受けて下さい。これだけの量を飲ませるのはかなり苦労ですが、点滴 で痛い思いをすることが避けられるのなら、労力は惜しみたくないですね。 飲み物は下のものがよいでしょう。大人用スポーツドリンクは少量なら いいですが、たくさん摂るのは避けてください。少しずつ、根気よく1日中 かけてできるだけたくさんの量をあげてください。
・アクアライト、アクアサーナ: どちらも商品名。当院受付やドラッグストアで市販
・ソリタ顆粒: 医薬品として処方。味は上の2品におよばない
・手作り  : 水(湯冷まし)1000ml、塩2g、白糖40g、オレンジ(香りづけ程度)
 嘔吐がある場合は、飲んでも吐いてしまう可能性があるので、1度にのむ量 は30-50mlまでにしてください。「おちょこで飲むように」、飲んでは10分休み、 また一口、これを繰り返します。それでうまくいかない場合は、制吐剤を 併用します。それでもまだだめなら、相談してください。 点滴も一法かもしれません。 ○ どこまでがんばる?(点滴治療開始の指標は?)  一番指標になるのは、おしっこ(尿)です。水分が不足すると尿の色が 濃く、量も少なく、回数も減ってきます。こうなれば、からだの水分は かなり足りなくなっていると思って下さい。12時間以上も尿がないときは、 点滴を考えます。もう一つは体重の減少です。元気な時よりも10%以上減って いるなら、点滴を考慮します。  その他にもいくつか指標はありますが、その判断は医者の領分です。 家庭では上の2つ、特に尿の変化に注意しておくだけで充分目的を達します。 ◆「赤ちゃんのやけど」  やけどの事故は、はいはいをするころから増え始め、1才を過ぎると 急増します。しかし、注意ひとつで、赤ちゃんのやけどは確実に防ぐことが できます。季節柄、やけどが増える時期になりますので、この機会に、一度 身のまわりを見直してみて下さい。 〜赤ちゃんのやけどの原因〜 1位・・・お茶、紅茶、コーヒー 2位・・・みそ汁、スープ、カップラーメン 3位・・・ストーブ 4位・・・アイロン 5位・・・保温ポットのお湯、加湿器  赤ちゃんは「熱い」という認識がないため、原因となるものに一度手を 触れたりつかんだりしても、すぐに手を離さないため深くやけどを負って しまいます。ホットカーペットなどの低温やけどにも要注意!!  50〜60度の低い温度に長時間皮膚が接触して起こるのが低温やけど。 肌は少し赤くなる程度ですが、接触する時間によっては皮膚の深部まで熱が 伝わり、重度のやけどになることもあるので注意しましょう。 ☆もしもやけどしちゃったら・・・ すぐに20分以上冷やすのが基本 すぐに冷やさないと症状はどんどん進行するので、どれだけ早く冷やしたかで、 やけどの深さは変わってきます。 □手や足のとき 洗面器などにためた水で冷やす。 水がぬるくならないように氷を使うのもいいでしょう。 □頭、顔のとき 頭ならシャワーで水をかけて冷やす。 顔のまわりはぬらしたタオルを頻繁に替えながら冷やす。 □衣服の上からのとき 衣服は脱がさずに、服の上からシャワーで冷やす。 (無理に服を脱がせると皮膚がはがれることがあるので要注意!!)  十分に冷やしたら、病院へ・・  (広範囲のときはすぐに救急車を呼びましょう!!) ※ やってはいけない処置 ※ ・アロエをつける   ・熱冷却シートをはる   ・みそ、しょうゆをつける ・氷で冷やす(冷たすぎて、痛みを伴い長時間冷やせなくなる)  ・すぐに軟膏を塗る  危険なものを遠ざけることが唯一の防止策!! まずは、できることから始めてみてください。 ◆熱の測り方(わきの下で測る方法)  小さな子どもの熱を測るのは大変ですね。 ぐずって大暴れしたり、自分でとってしまったり・・・ いろいろと経験している方は多いと思います。 だからこそできるだけ短時間で測り終えたいものです。  熱は診察する上でも大切な情報のひとつです。 そのためにはまず、わきに汗をかいていたらふきとってあげてください。 次に熱を測る人のひざの上にしっかり座らせ、わきの真中に体温計の先が くるようにはさみます。片方の手で体温計のはさんでいる方の腕を上から しっかり押さえ、もう片方の手で子どものおなかのあたりを抱き、押さえ 立ち上がろうとする力を押さえてください。ぐずっても泣いても少しの間 我慢してください。そこで力を緩めると電子体温計ならエラーが出て測り なおさなければならなくなったり、水銀体温計なら落ちて割れてしまったり と危険も出てきます。 測定している間、少しでも気をまぎらわせる為に、大好きなビデオを見たり、 歌を歌ったり本を読んだりするのもいいかもしれません。  また、集団の予防接種に行くとよく「朝は36度台なのに、ここに来ると いつも37度台になるわ」と言う言葉を聞きます。子どもの体温は一日中同じ ではありません。朝は低めで夕方は高めです。また、動いた後、食事の後は 体温が高くなります。赤ちゃんは、厚着や暖房の影響でも高くなることが あります。そういう時の為にも平熱がどれくらいあるのか知っておくといい ですね。元気なときに朝、昼、夜計って見ましょう。そうすれば集団の予防 接種の時にも慌てずに済むかも知れません。 平熱より1度以上高ければ熱があると考えていいと思います。 ◆耳の病気 『急性中耳炎』〜風邪の回復期にかかりやすい中耳炎〜 多くは風邪をひいたとき、鼻やのどにくっついている風邪の原因菌やウイルス が耳管から中耳に感染して炎症をおこしたものです。子どもの耳管は太く短く、 水平になっているため、鼻やのどについた細菌やウイルスが、耳管をとおって 中耳に侵入しやすいのです。3才くらいまでに約70%、6才くらいまでに 約80%の子どもがかかります。しかし、小学校にあがる頃になるとぐんと 少なくなってきます。 風邪症候群のあとに起こることが多く、38度以上の高熱が出て耳を痛がります。 ひどく機嫌が悪くなったり、耳をさわる、頭を左右にふる、激しく夜鳴きを するなどでわかります。赤ちゃんは耳が痛いと訴えられないのでお母さんが 気をつけてあげましょう。炎症が進むと、中耳にたまった膿が耳だれとなって 鼓膜を破って出てきます。耳だれが出てしまうと、痛みは治まり、熱も下がっ てきます。鼓膜は破れても数日で再生されるので心配ありません。症状が軽い うちに、抗生物質を飲むと早く症状が治まります。 鼓膜が破れ、それによって出てきた耳だれをほうって置くと慢性中耳炎になる ことがあるので大切なのは、根気よく完全に治すことです。医師に「治りました」 と言われるまでは、処方された薬や治療を中止しないように注意しましょう。 ホームケアとしては、子どもが突然「耳が痛い」と泣き出したら、痛みを和ら げるために、まず氷まくらで耳の後ろを冷やし、解熱鎮痛剤などを飲まし、 必ず耳鼻科を受診しましょう。 ◆風邪の疑問あれこれ  いよいよ冬本番!風邪の流行する季節です。 一言で風邪と言ってもいろいろな不安や心配はつきません。 お母さん方から、よく質問される内容をあげてみました。 「日曜日、熱がでて、前に風邪で貰った時の抗生剤が残っていたので1回  飲ませたのですが・・・よかったでしょうか?」  夜間や休日、子供が突然熱を出すと大変。 病院は休みだし…でも、なんとかしてあげたいという気持ちで残しておいた薬 を飲ませるということがよくあるようですが、熱だけで他に特別変わった様子 (例えば呼吸がしんどそう、顔色がとても悪い、ボーッとしている、痙攣など) がなければ、あわてる必要はありません。抗生剤にもいろんな種類があります から診察の結果、どの抗生剤にするかを決めますし、熱という症状とはいえ、 前と同じ風邪という診断になるかはわからないのです。しんどがっている子供 を目の前にして何かをしてあげたいという気持ちもよくわかりますが、飲んでも 大丈夫かなと不安に思いながら1回だけ飲ませるよりは、診察を受けてから (もし、残っていればその旨を伝えてください)飲ませる方が良いと思います。 「うちの子供は風邪ばっかりひいて、一度ひくとなかなか治らないのです。  何が悪いのでしょう?」  風邪ばかりひかせてと思い悩み、お母さん自身が自分を責めてしまう事もよく あります。生後6ヶ月以降になると、赤ちゃんのお母さんから貰った免疫も、 だんだんと少なくなります。また、冬場や保育園に入園した直後など風邪を ひきっぱなしということも、よくある事です。風邪のウイルスは、いっぱい います。手洗い、うがいなど、いくら注意していても風邪をひかせないのは、 なかなか難しい事です。だから、お母さん自身が責める必要はないのです。 風邪がなかなか治らない時に多いのは、ひとつの風邪が治りきらないうちに次々 に違う風邪をひいていることが多く、つながってしまうので風邪が治らないと 思えることがあります。風邪が治ったり、ひいたりしながら自分自身で免疫を 作り、だんだん丈夫になっていくのです。我が子も入園当初は10日に1回位は 風邪をひいていました。 だからといって風邪をひかせましょうと言っているのではありません。 子供に風邪をひかせたと、お母さんが自分自身を責めて不安になることはなく、 経過を見てあげてほしいのです。 ◆携帯版コスマガジン お申し込みをしていただいた方に、携帯用のメールマガジンでの情報発信を 月1回行っています。 申し込み方法 ・携帯電話から、申し込み専用アドレス宛てに空メールを送って下さい。 《申し込み専用アドレス》 km#kos-clinic.com ※迷惑メール防止のため、メールアドレスを一部変えてあります。 お手数ですが#は@(半角アット)に直してください。
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